お風呂から上がる子供の体から立ち上る湯気や、石鹸のいい香り。 お風呂は1日の汚れを落とすだけでなく、親子でホッと一息つける大切な場所ですよね。
でも、水気のある場所だからこそ、「滑って転びそうになった」「目を離した隙に…」というヒヤリとする瞬間があるのも事実です。
今回は、毎日使う場所だからこそ知っておきたい、「お風呂の安全」と「清潔」についてのポイントをまとめました。神経質になりすぎず、できることから「ゆるく」習慣にしていきましょう。
1. 「ヒヤリ」を防ぐ!安全のポイント
子供の事故で意外と多いのが、家庭内、特にお風呂場での事故です。 消費者庁のデータによると、子供の不慮の事故の中でも「溺水」は上位を占めており、その多くが自宅の浴槽で起きています。
今日からできる「ゆる安全」対策
- 「大人が洗っている間」が要注意
- 自分(親)が髪を洗っている時、お子さんはどうしていますか?
- 消費者庁は、子供が一人で浴槽に入っている時だけでなく、「大人が洗髪中で目を離した隙」の事故にも注意を呼びかけています。
- 対策: 自分が洗う時は、子供を浴槽から出し、バスチェアに座らせておくか、声をかけ続けましょう。
- お湯を抜く習慣
- 子供は数センチの水深でも溺れることがあります。
- 「洗濯に使いたいから」とお湯を残す場合も、必ずふたをして、子供が開けられないようにロック(またはベルト)をかけましょう。
「ちょっとだけなら大丈夫」と思わず、「お風呂場には鍵をかける」「子供一人では入れない」を徹底するのが一番の近道です。
2. 意外と怖い「温度差」に気をつけて
冬場はもちろん、春先や秋口でも気をつけたいのが「ヒートショック」です。
これは、暖かい部屋から寒い脱衣所・浴室へ移動した際の急激な温度変化が体に負担をかける現象です。高齢者だけでなく、小さな子供の体にとってもストレスになります。
東京ガスの情報サイトによると、浴室と脱衣所の温度差をなくすことが重要です。
- 入浴前にシャワーで浴室を温める: 高い位置からシャワーでお湯を出し、蒸気で浴室全体を温めておくと効果的です。
- 脱衣所に小さなヒーターを: お着替えの時も寒くないよう、脱衣所を暖めておきましょう。
3. 肌トラブルと汚れを防ぐ
「お風呂掃除、毎日ゴシゴシするのは大変……」 そう思いますよね。でも、カビや雑菌は、アレルギーや肌トラブルの原因になることも。 頑張りすぎない掃除術を取り入れましょう。
ピンク汚れは「菌」のサイン
お風呂の隅に見かけるピンク色のぬめり。これはカビではなく「酵母(ロドトルラ)」の一種と言われています。
- 対策: カビより落としやすいので、見つけたらすぐにスポンジでこすり落とせばOK。増殖が早いので「見つけたらサッと」がコツです。
お風呂上がりの「保湿」は時間との勝負
清潔にした後は、お肌のケアも忘れずに。 お風呂上がりは肌の水分が急速に失われます。
バスタオルで拭いたら、パジャマを着る前に保湿剤を塗るのがベストです。親子で一緒に「塗り合いっこ」をするのも楽しいスキンシップになりますよ。
おわりに:安全は「笑顔」のために
「あれもダメ、これもダメ」とガミガミ言う必要はありません。 環境を整えてあげるだけで、リスクはぐっと減らせます。
- お湯は抜く、または蓋をロック。
- 脱衣所は暖かく。
- 汚れは気づいた時にサッと。
この少しの工夫で、お風呂タイムがもっと安心で、リラックスできる時間になりますように。 今日もお子さんと、あったかいお風呂で温まってくださいね。
参考ページまとめ
- 消費者庁(Safe Kids Japan)https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/
- 東京ガス「ウチコト」https://tg-uchi.jp/
- 花王(Kao)「マイカジ」https://www.kao.co.jp/mykaji/

