もくじ
自分でできる!を育てるおふろ時間
4〜6歳(年中〜年長)は、身体的にも認知的にも大きく伸びる時期。
おふろは「清潔を保つ場」だけでなく、自分のことを自分でできる力(自立性)を育てる絶好のトレーニング場です。
安全を最優先に、実践的で続けやすい方法をまとめました。
1|4〜6歳のおふろで育つ力
- 身だしなみ:自分で身体を洗う、汚れやすい箇所を把握する。
- 判断力:湯温を確かめる、滑りやすさを意識するなど安全判断ができるようになる。
- 思考力:温かいお湯に入ると体が温まる、時間の経過でお湯が冷める など自身の体験から思考が深まる。
- 生活習慣:入浴→保湿→歯みがき→就寝のルーティン化。
親子入浴はコミュニケーションの場でもあり、「浴育(浴育の考え方)」は親子の絆や生活習慣づくりに有効です。(東京ガス ウチコト)
2|いつから、どこまで任せる?段階的ステップ
ステップ0:まずは「観察させる」
親がやる様子を見せて、「こうやるんだよ」と説明する。モデルを示すことで子どもは真似しやすくなります。(J-STAGE)
ステップ1:簡単なことを任せる(見守り)
- 自分で顔をタオルで拭く(濡らさない・こすらない)
- 自分のタオルを取る/脱衣かごに入れる
「できたら褒める」を徹底。成功体験が意欲を育てます。(ベネッセ教育情報)
ステップ2:部分的に自分で洗う(安全に)
- 腕・脚・お腹を自分で泡で洗う練習(親は背中や頭をサポート)
- シャワーの操作を短時間だけ任せる(親が温度確認)
保護者は必ず近くで見守り、危険なときはすぐ介入できる位置に。(東京ガス ウチコト)
ステップ3:短時間の“ひとりタイム”を作る(段階的に)
- シャワーだけ自分で→親が浴槽で見守る → 次は浴槽の出入りも自分で挑戦、という段階で時間・範囲を伸ばす。
「すぐに完全放任する」のではなく、段階的に距離を取ることで安全と自信を両立できます。(国立成育医療研究センター)
3|浴室の安全チェックリスト
4〜6歳は動きも速くなり、いろいろなところに興味が湧き親の予想外の行動に出ることもある時期。お風呂の安全対策はしっかり行いましょう。
- 滑り止めマット(床・浴槽)を設置
- 湯温は子どもが触っても熱すぎないよう設定(40℃以下が目安)
- 脱衣所の足ふきマットなども滑りにくいものに
- 親の手が届く位置で見守る(視線・耳が届く距離)
- 子どもだけで入浴させる場合は、家のルールを決める(入る前に報告する、時間を決めるなど)
5|環境づくり:物と動線で“できる”を後押しする
- 低い棚やフックに子ども用タオルを掛ける(自分で取れる高さ)
- 手の届く場所に子ども用のシャンプーやボディソープを置く
- 滑り止め付きのステップがあると浴槽の出入りが安全に。
- 浴室での収納は吊り下げネット等で乾燥性を確保、カビ対策も。
6|思考力や科学的視点を育てるお風呂遊び
4〜6歳は、自分の経験から様々なことを発見し、学んでいく時期。
お風呂遊びは、楽しみながら考える力を育てるのにぴったりです。
・浮くもの/沈むものを予想して試す
・容器の大きさで水の量がどう変わるか比べる
・入浴剤で色の混ざり方を観察する
・泡が消えるスピードの違いを見る
このような遊びは、特別なものを用意しなくてもでき、科学的視点の土台づくりに役立ちます。
大人は“教える”よりも“一緒に面白がる”ことを意識し、子どもの楽しい気持ちをサポートしましょう。
まとめ:焦らず、見守りながら“できる”を増やそう
4〜6歳は「自分でやりたい」気持ちと「まだ手助けが必要」な場面が混在する年頃。
親が安全を確保しつつ、段階的に任せていくことを意識しましょう。
遊び要素や環境の工夫で「できる!」体験を増やしていけば、子どもは自然と自分のことをできるようになります。
今までできなかったことがどんどんできるようになる姿は、可愛らしく、また頼もしくもあります。
今日の小さな前進を一緒に喜んで、親子のお風呂時間を楽しみましょう。
参考ページまとめ
- 【実態調査】子育てパパにもオススメの浴育とは? 親子入浴の嬉しい効果【東京ガス都市生活研究所】 | 東京ガス ウチコト
- 子育て家庭における幼児の入浴習慣|J-STAGE
- 子どもの適切な生活習慣形成等に関する調査研究|kodomo_houkoku.pdf
- お風呂のおもちゃのおすすめ人気ランキング | マイベスト
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