7歳からのおふろガイド

7歳からのおふろガイド

2025年11月26日

ひとり時間も、親子時間もたいせつに

7歳を過ぎると、身体・心ともに変化が生まれ、「親と一緒のおふろ」から「自分で入るおふろ」に移行する機会が増えてきます。
とはいえ、ひとり入浴だけでなく、「親子で入る」時間もまだまだ大切。
心と体の成長に注目し、7歳以上のお子さんとお風呂に入るときのポイント、ひとり時間と親子時間のバランス、安全対策、入浴習慣が育てる力などを整理していきます。


1|”7歳”という年齢はひとつの区切り

小学校入学を期に生活習慣が変わったり、心も体も大きく成長する時期。
家庭内では、6歳前後では約8割が親子で入浴するのに対し、7歳前後では約7割、10歳ごろ(小学校4年生くらい)になると、5割ほどに減少していくというデータがあります。 (東京ガス ウチコト)

また温泉や公衆浴場でも、厚生労働省の省令により『おおむね7歳以上』から異性の浴場に入れないルールとしているところが多く、
これは子どもに対する聞き取り調査で「混浴をはずかしいと思い始めた年齢」が6~7歳でもっとも多かったことが理由とされているそうです( &あんふぁん)

7歳という年齢は、親子のお風呂を考えるうえでひとつの区切りとも言えます。


2|7歳以上だから育てられる“力”

  • 思考力:シャンプーや体洗いの手順を自分で組み立てたり、湯加減を手で確かめたりできるようになる。
  • 判断力:洗い残しがないか鏡を見ながら確認したり、時間を決めて行動できるようになる
  • 自立性:毎回親と一緒ではなく、一人でお風呂に入れるようになる。
  • 習慣化:毎日の入浴が「生活習慣の一部」そして「自分を整える時間」に。

7歳頃になると、子どもの理解力や判断力がぐっと伸び、自分の行動を「考えて選ぶ」ことができるようになってきます。
大人がそばで見守りつつ、子ども自身が判断する機会を増やすことで、主体性や生活スキルが自然と育っていきます。


3|いつから“ひとりおふろ”を始める?ステップ別の流れ

ステップ1:親と一緒に入る+自分で洗う部分を増やす

「自分で身体を洗いたい」「自分でシャワーをかけたい」と言い出す子も多い時期です。
汚れがたまりやすい体の部位や洗い方を教えたり、湯温の調節などを具体的に教えていきましょう。

ステップ2:短時間・ひとりで入る練習+安全確認

子どもが「自分で入ってみる」と言い出したら、まずはシャワーだけ・出入りだけを自分で行うなど、範囲を限定して安全を確保しながら挑戦させます。

ステップ3:ひとり入浴+親が見守る

一通りできるようになったら、浴室のドアを開けたまま入る、お風呂から上がるときには声をかけて親が確認するなどルールを設け、見守りながらチャレンジしてみましょう。


4|7歳以上向け 安全面・環境整備チェックリスト

  • 浴槽の湯量を浅めに(膝下くらい)
  • 湯温は約39〜40℃以下を目安。子ども自身で「ちょっと熱いかも?」と判断させる習慣を。
  • 脱衣所・浴室の段差、床のすべり、ドアの開閉を確認。
  • 「ひとりで入る」場合は必ず親が音が聞こえる範囲・見守り体制を整える。
  • 「もうひとりで入るけど今日だけ一緒」と親子入浴の日を設け、安心&信頼を維持。

5|よくあるお悩み&その対策

  • 「ひとりで入りたい」と言わない → 選択肢を与えて自分で考えさせる。「今日は一緒に入る?それとも先にひとりで入る?」
  • 親子時間が減った気がする → “親子日の設定”が有効。例えば「金曜は親子で15分話せるおふろ時間」に予約を。
  • ひとりで入っても時間が長くなりすぎる/遊びすぎる → タイマーやルールシールを使って“出る時刻”を子どもと一緒に決める。

6|お風呂で話したい『からだのこと』

7歳ごろになると、子どもは「自分の身体は自分のもの」という感覚がゆっくり芽生えはじめます。
学校や日常生活のなかで他者との距離感を学ぶ時期でもあり、プライバシーへの意識も少しずつ育ちます。お風呂は、親子が落ち着いて話せる貴重な時間なので、この“身体の安全”について自然に伝えられる良いタイミングです。

たとえば、
「イヤだと思ったら言っていいんだよ」
「自分の身体は大事なものだから、守るんだよ」
といったシンプルな言葉だけでも、子どもはしっかり受け取ります。

文部科学省の『生命(いのち)の安全教育』(文部科学省)でも、“嫌な気持ちに気づくこと(違和感の察知)”や“信頼できる大人に助けを求めること”は幼児期や小学生期に知っておくべき大切なポイントとして紹介されています。
親子でお風呂に入らなくなっても、湯上がりの時間に少し話したり、普段の会話のなかで触れたりするだけで十分です。

お風呂時間が「リラックス+学びの場」になると、子どもの自己肯定感や安心感も育ち、ひとり立ちしていく準備につながっていきます。


7|親子時間もたいせつにするための工夫

週に1度の親子一緒の入浴タイム

たとえば週に1回は「ゆったり話すおふろタイム」に。
お風呂は、親も子どもスマホやメディア、家事などから離れて、子どもと向き合える時間。親子入浴だからできるコミュニケーションの時間を取れるといいですね。

月に一度の特別なお風呂タイム

入浴剤や照明でいつもと違うお風呂にしたり、特別にドリンクを持ち込んだり・・・
小学生ならちょっと大人な楽しみ方もできるようになります。少しだけ工夫を加えて、大人も一緒に楽しみましょう。


8|まとめ

7歳以上のお風呂時間は、「自分で入る力」と「親子で入る安心」をバランスよく保つことが、子どもの自立・信頼・健康な生活習慣につながります。
安全と環境を整えながら、あたたかく楽しいおふろ時間を育てていきましょう。


参考ページまとめ


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